2022年6月20日より無人航空機(ドローン・ラジコン)の登録制度が開始されました。
重量100g以上のドローンを所有している個人・法人は、必ず登録申請することになります。
写真測量を簡単にわかりやすく知りたい!
写真測量の手順をおさらいしたい!
ドローンスペシャリストという資格を保有している私が、ドローン測量のわかりづらい点など要点をしぼり、わかりやすく解説します。
- ドローン測量の手順
- ドローン測量の注意点
- RTK-GNSSの特徴
- 動作推奨のパソコン性能(写真測量ソフトウェア)
などがすぐに確認することができます。
ドローンのラインナップ
(※)Phantom4 RTK | MATRICE210 RTK V2 | M300 RTK | |
---|---|---|---|
用途 | 写真測量 | 建設、 インフラ | 建設、 インフラ |
価格 | 非公表 | 非公表 | 非公表 |
重量 | 1391g | 6140g | 6300g |
寸法 | 289×289×230 (mm) | 883×886×398 (mm) | 810×670×430 (mm) |
金額の詳細はDJIの問い合わせフォームにてお知らせしてくれます。
問い合わせで得た情報はインターネットでの公表を禁止としていたため、このような形とさせていただきます。
問い合わせ先:(SEKIDO)https://sekidocorp.com/industry/
Phantom4 RTK
このPhantom4 RTKは最大の特徴は測量が可能ということ。
簡単に説明すると写真を撮り、取った写真に座標データ(X,Y,Z)を乗せることができる。
ドローン測量の手順
撮影現場からの測量目的に応じ、ドローンの飛行ルートの計画、及び確認を実施し撮影高度や写真撮影の間隔、写真ラップ率などを考えて飛行ルートの設定を行う。
撮影絵実施時間、ラップ率、地形の購買、目的によりミッションプラン内容・設定は異なります。
①撮影作業計画
事前に飛行計画を立てておくことで、現地での無駄な飛行を省くことができます。
飛行時間の短縮やバッテリーの節約によって操縦者は安全確保に注力可能になるだけでなく、作業者全員が飛行経路を共有することでスムーズに作業が行えます。
飛行計画では、以下の項目を決めましょう。
- 離着陸地点
- 飛行経路
- 飛行高度
- 補助者の配置
- 障害物
- 第三者が立ち入る可能性のある場所
- 緊急不時着させる場所 …など
また、飛行計画を建てる際はできるだけ事前に現地を下見して、以下の内容について確認しましょう。
- 電線など地図上では確認できない障害物の確認
- 人や車の流れの確認
- 電波の影響を受ける可能性のあるアンテナなどの確認
- 被写体や調査対象物との距離(が書くが収まるか、など)
- 地形の確認
- 太陽の位置 …など
②撮影ミッションプラン作成
撮影現場は(※)SfMに適しているのかを確認。
※SfMとは、
局所的な動き信号と結合され得る二次元画像シーケンスから三次元構造を推定するための写真測量範囲イメージング技術である。コンピュータビジョンと視覚の分野で研究されています。
ウィキペディア参照
写真から座標、高さ、色など様々な情報を読み取る技術ということ。
- 岩場、茂み(やぶ)、土
- 建物、都市
- 1,000万画素以上
- 10,000点か所以上の特徴点が得られる
- 砂地、雪原、霧
- ピント失敗、焦点距離が合ってない(シャッター速度)
- 露出度/不足
- 300万画素以下
- 100点箇所にも満たない特徴点のない抽出
☆解析が適した画像か判断する際は、色見や凹凸、画素数など多ければ解析に適した画像になると覚えておきましょう。
オーバーラップ率については後ほど解説いたします。
- 光を反射する物体や液体
- 動いている物体
照合できないものもあるので注意が必要。
しっかり押さえておきましょう。
③・④既知点確認と標定点の設置
GCP(Ground Control Point)と呼ばれ、空中写真の撮影にあたり、一条標が明確化された基準点を表すために設置する標識で、空中写真と地表の位置情報をマッチングをさせるために用いる目印。
1 上記の標識を標準とする。
2 対空標識の辺長又は円形の直径は、撮影する空中写真に 15 画素以上で写る大きさを
標準とする。
3 対空標識の色は白黒を標準とし、状況により黄色や黒色とする。
4 対空標識の設置に当たっては、次に定める事項に留意する。
(1) あらかじめ土地の所有者又は管理者の許可を得る。
(2) UAV から明瞭に撮影できるよう上空視界を確保する。
(3) 設置する地点の状態が良好な地点を選ぶものとする。
5 設置した対空標識は、撮影作業完了後、速やかに回収し原状を回復するものとする。
6 空中写真上で周辺地物との色調差が明瞭な構造物が測定できる場合は、その構造物を
標定点及び対空標識に代えることができる。
対空標識の設置は動かないようにしっかり固定すること。
⑤ネットワークRTK接続
電子基準点の補正情報等を利用し、固定局(基準局)に関する作業を省略することが可能です。
1台のGNSS観測機を使用し、ネットワーク(移動局データ通信網)環境が必須となります。
ネットワーク環境を用いて周辺の電子基準点の観測データから補足情報と、移動局で取得した衛星データを活用し、3次元座標がリアルタイムに計測可能となり、RTK-GNSSと同等の制度が得られます。
- 送信機にデータ通信を行うための追加機能を搭載
- 作業現場での準備作業がすくなく、開始までの時間が短縮可能
- 通信環境を事前に契約する必要がある
- 位置情報データ配信事業者との契約が必要
- 補正情報の取得を仮想点と電子基準点から選択
- 通信に影響が出る環境下では適さない(山間部・電波発射体)
【準備・必要なもの】
※電子基準点情報を用いたUAV測量
- ネットワーク接続用USBドングル(同梱品)
- データ通信用Micoro SIMカード(※別途契約)
- 位置情報配信業者との利用契約
Ⅰ.USBドングルにSIMを挿入(装着)
Ⅱ.ドングルをPCへの接続
Ⅲ.データ通信接続設定
Ⅳ.送信機への装着(裏側スロット)
Ⅴ.アプリ内でNtrip方式による契約情報を入力
付属の説明書を元に設定していけば、簡単です。
それでもわからない場合は、購入もとに問い合わせをお願いします。
⑤-2 RTK-GNSS測量
全地球航法衛星システム(GNSS)を使用した測量方法の1つで、2台のGNSS測量機を使用します。
1台は固定局(基準局)として、3次元座標が既知である場所(基準点)に設置を行い、もう1台を移動局として3次元座標を求めたい場所に設置し、同時にGNSS観測を実施します。
- 通信環境を事前に用意せずとも測量を行うことが可能
- 現場での準備作業に時間を要する
- 精度は基準点情報に制度に左右される
- 運用におけるランニングコストが発生しない
⑥アプリ準備とミッションプランの調整
基本的には、②ミッションプランの作成で説明したものを再度確認し調整を行う。
逆光で過度に光が反射していないか、撮影時間を調整したり、動くものを写ったり強風は吹いていないか、を確認します。
⑦撮影
”ラップ率は重要”
SfMソフトウェア使用時では、(OL)70~90%、(SL)60%が目安。
飛行計画作成時には、余裕を持った数値計画にて作成を心がけましょう。
●オーバーラップは十分か
写真測量において、三角測量の原理を応用。
複数個所の撮影位置から同一地点の位置を計測するために、連続する写真は重複させらければならず、精度を担保するためには一定に重複率を確保する必要がある。
●被写体を網羅できるように撮影できているか
データの欠損とならない様に、自動航行による飛行ミッションの作成にあたり、飛行計画の立案と確認を行う。
⑧SfMソフト処理
①:Pix4Dmapper
②:Terra Mapper
上記の2つのソフトを紹介します。
①:Pix4Dmapper
ドローンやカメラで撮影した画像から、点群・数値地形・地表モデル・オルソモザイク・テクスチャーモデル等が作成できるプロ仕様の写真測量ソフトウエアです
- 動作推奨システム(おすすめパソコン性能)
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対応OS Windows7/8/10 64bit CPU Core i7 / Xeon メモリ 16~32GB GPU GeForceシリーズ 2GB RAM SSD 60GB HDD 500GB おすすめパソコン性能 - オルソモザイクの表示完全性を向上
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オルソモザイク画像上で任意のエリアを用いて、複数の画像から最適な写真を選択が可能また、動いている人工物などの除去機能搭載。
- 測定機能
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距離/面積:3Dモデルとオリジナル画像で、頂点を設定し、距離と面積を測定可能
体 積 :完全な3D表現で体積を測定。底辺の基準となる面の高さを調整可能
- マルチスペクトルデータ対応
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マルチスペクトル画像の分光放射データからインデックスマップ(主題頭)の作成やカスタマイズ可能とし、NDVI棟の結果をすべてのメジャーな農地管理ソフトウエアの統合し、アプリケーションマップの作成が可能。
②:Terra Mapper(テラマッパー)
多くのSfMソフトは海外メーカーが開発しTerra Mapperは日本企業による開発のためインターフェース表示やサポート面も安心できます。
i-Construction型の出来形管理対応ソフトウエアとして写真測量ソフトウエアたけでなく、点群処理ソフトウエアとしても認定されています。
- 動作推奨システム(おすすめパソコン性能)
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対応OS Windows10 64bit CPU Core i7(第6世代以上) メモリ 32GB GPU NVIDIA GTX 1050以上 SSD 128GB HDD 500GB おすすめパソコン性能
データ処理・解析機能を多く実装
日本企業が開発した「ドローン測量画像処理・解析ソフトウェア」
従来は作業工程や用途により、複数の業務ソフトウェアを個別に用意する必要があったが、データ処理・解析機能を多く実装しました。
日本企業が開発したメリット
多くのSfMソフトは海外メーカーが開発しています。
テラマッパーは日本企業が開発のためインターフェイス表示やサポート面も安心です。
i-Construction型の出来形管理対応ソフトウェアとして写真測量ソフトフェアだけでなく、点群処理ソフトフェアとしても認定されています。
上記のドローンは紹介した測量機能は搭載していません。
同モデルのドローンなので、価格の参考にしてください。
価格が非公表なため一番気になりますが、金額が紹介できません。
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